街中でも野山でもその姿を見ることができる鳩。
身近な鳥なため、多くの人が親近感を持っているのではないのでしょうか。
そんな鳩ですが、いくつか種類があることをあなたは知っていますか?
鳩によってどのような違いが見られるのか、その差を調べてみました。
キジバトって他の鳩と何が違うの?
鳩というと、神社や公園で群れをなしている姿を思い浮かべるのではないでしょうか。餌やりをすることができ、人に慣れ、近くに寄ってくるイメージです。
私達が目にするこの鳩は、正確にはドバトという種類に分類されます。
正式な和名はカワラバトと言い、平安時代には日本に持ち込まれていたことが分かっています。
ドバトは実はヨーロッパ、中央アジア、北アフリカの乾燥地帯にもともと生息している鳥です。伝令用の伝書鳩、鳩レース、認知科学の研究、食用としても利用されてきました。その歴史から人との関わりが深い鳥だと言えるでしょう。
また、家畜化されたカワラバトが再び野生化したものがドバトだともされています。
“クルックー”という鳴き声が聞こえたら、ドバトでまず間違いありません。
体の色は様々ですが、明らかに白色だったり、変わった配色をしていたらドバトの可能性が高いでしょう。
羽に鱗模様がなく尾羽根の先端の内側が白いのも特徴的なため、見分ける基準にできます。
キジバトはどんな鳩?
キジバトはもともと日本にいる鳩で、全国で見受けられます。
北海道など寒い地方にいるキジバトは、越冬のために移動する夏鳥としての習性を持ち合わせています。
また、ヤマバトと呼ばれることもあります。
民家周辺の木々や公園の林、街路樹などに巣を作り子育てをします。
全長は33センチ、ぶどう色の体に鱗模様の背中、首に青白黒の模様があります。デデッポポー、デデッポポーという鳴き声が特徴的です。
キジバトは日本で唯一食用となる鳩としても知られています。フレンチの素材としてテーブルに並ぶことがある鳩です。
ヤマバトという別名の通り、当初は山中で生活を送っていました。
人前に姿を現すことはほとんどありませんでしたが、1960年代に銃猟が制限されるようになると人間をあまり恐れなくなり、人里で巣を作る姿を見かけるようになりました。
ですが警戒心は強く、近づけば逃げてしまいます。
ドバトのほうが圧倒的に人に慣れており、その差が明確に現れています。
このように、鳩とひとくちに言ってもその生態は様々です。
それぞれの個性を理解した上で共存していく必要があるでしょう。
まとめ
神社や公園でよく見かける鳩はドバトという名前で、実は海外から入ってきた種類だということが分かりました。
日本に古来から生息するのはキジバトで、その生態や特徴はドバトと差があることも判明しました。
街中に進出し始めているキジバト。
もしかすると、ドバトとキジバトを同時に見る時もあるかもしれません。
2匹を並べて観察してみると、その違いがよく分かるでしょう。
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