公園やアスファルトの上で鳩が羽を広げて地面に伏しているシーン、見かけたりしませんか?
一瞬亡くなっているのかと思ってしまいますが、実はこれ。羽を広げて休んでいるのです。
晴れの日に羽を広げて自ら天日干しされている鳩…その行為には、どんな理由があると思いますか?
鳩が羽を広げるとき
羽を広げるこの行為を主に【羽干し】と言って、鳩以外にも様々な鳥がこの羽干しをしています。
鳥たちにとって羽干しは、とっても重要なことです。
鳩の水浴びと羽干し
鳩は羽干しの前に水浴びをして体に付いた余分な脂粉や虫などを洗い流してから、さらに羽干しをして羽に日光を浴びせ濡れた体を乾かし、滅菌をします。
鶏などは水浴びではなく砂浴びをして、同じように羽干しをしています。
こうしないと、体に巣くうハジラミと言うシラミやダニが更に寄生してしまう・余分な脂粉のせいで飛び難くなってしまう等の問題が出てしまうからです。
公園などで羽を広げて亡くなったように地面に伏せている鳩を見かけたときは、外傷などが見られない場合はそっとしておいてあげましょう。
また、梅雨時期などで羽が湿ってしまう時など、曇りの日でも羽干しを行っているときもあります。
鳩に巣くう寄生虫
この羽干しは体に付いた虫も追い払う事ができます。
例えばハジラミと言われるシラミは、鳥類の羽に寄生し血ではなく羽毛をご飯として過ごしています。
このハジラミにも水浴びは効果的で、なおかつ羽干しをすることによって野生の鳩たちはハジラミの脅威から身を守っています。
もし鳩を飼う機会がある場合は、必ず小屋などに水浴びができる空間を作ってあげましょう。
日当たりの悪いところに小屋を作るのも、羽干しができなくなってしまうのでなるべく控えてください。
まとめ
自然の中で生活していく上で、私たち人間の様にお風呂に入って石鹸で体や髪を洗うことはできない野鳥たち。
しかし、長く生きていく中で水浴びや羽干しなどの知識が受け継がれ、自ら寄生虫や病気から身を守っています。
“羽を伸ばす”なんて言いますがこれは、私たち人間だけでなく鳥たちが生きていくうえでとても大事なことなのですね。
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