公園や駅で鳩のオスとメスがクチバシをお互いつつきあっている様子が見られることがあります。人間から見るとキスしているような感じに見えます。これは求愛行動なのでしょうか?
そしてキスしているような仕草には何か意味があるのでしょうか?
今回は鳩の求愛行動とキスしているような仕草について調べてみました。
求愛給餌とは
鳩がキスしているような仕草は求愛給餌という求愛行動の一種です。親鳩がヒナに餌を与える時半分ほど消化された餌を戻して与えます。大人の鳩に対しても求愛行動という形で同じようにクチバシでつつきあいをします。
その行動が人間から見るとキスしているように見えるというわけです。
異性を惹きつける為に行われ、繁殖するにあたりオスとメスの役割分担やつがい関係維持の為にする行為で鳥類に多く見られます。
求愛給餌の前の段階として、鳩のオスは繁殖期になると首回りの羽が通常の時よりモサモサしてきます。胸を膨らませて喉を鳴らしながら首を上下に振りつつメスの周りを歩き回ったりしてアピールします。
鳩の繁殖ですが通常は年3~4回と言われていますが、近年は環境の変化から7~8回も繁殖ができる場合も多く鳩の数が急激に増えているそうです。
素嚢(そのう)とは
先ほど求愛給餌について説明しましたが、鳥類は素嚢(そのう)と呼ばれる消化器官の一部があります。そこに餌を一時的にストックしておくことができます。
素嚢は鳥類の他に、カタツムリやミミズ、昆虫などにもあります。素嚢のある場所ですが、鳥類の場合は喉の近くで筋肉質になっていて膨らんでいる部分にあります。鳩の素嚢では、孵化したばかりのヒナに与える素嚢乳というものが作られます。
また素嚢にストックした餌をヒナに与える時は、水分で柔らかくして与える仕組みになっています。
まとめ
単純に鳩の求愛行動と思っていたキスの様な行動は、求愛給餌というちゃんとした名前のある行動だとわかり勉強になりました。
今まで何度か鳩がキスしている様な姿を見たことがありますが、その行動がヒナを育てる為の行動から繋がっていているという事にも驚きました。
夫婦で仲が良さそうにしている鳩を見るとこちらまで温かい気持ちになりますね。
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