街や公園など、あちこちで見かける鳩たち。
鳩は平和の象徴とされますが、鳩の羽や糞は、感染症の原因となるウイルスや病原菌を含むことも事実です。
鳩と人間の健康被害の問題は、私達と近い距離で生息するドバトが害鳥と言われるようになってから問題が深刻化し、特に子様をもつお母様方が、鳩の羽や糞による菌に神経質になるのも無理はありません。
子供が感染しうる鳩の糞に潜む病原菌について調べてみました。
子供に移る可能性のある鳩の菌
子供に被害を及ぼす鳩の糞に潜む病原菌
鳩の糞に含まれるダニやシラミはアレルギーや喘息の原因にもなると言われており、子供の病気との関係が年々深刻になってきているようです。
さらに鳩の糞にはもっと恐ろしい、子供に深刻な健康被害を及ぼすおそれのある病原菌も潜んでいるそうです。
マスコミでも報道されたのが、クリプトコックス症という鳩による感染症です。
これはカビの一種であるクリプトコックスという菌が原因です。
鳩の糞にはクリプトコッカス菌の発生の源となる成分が多く含まれているために、鳩に焦点が当てられたようですが、もともとこの菌は土壌に広く分布している菌で珍しいものではなく、猫との接触によって感染することもあるようです。クリプトコッカス菌は、経口感染よって感染します。
鳩の糞が乾燥後、粉末となり風で空気中にまき散らされたり、小さな子どもが公園の遊具についた鳩の糞を手で触ってしまったりして、人間の口に入ってしまうケースがあるようです。
健康な大人が感染することは少なく、たとえ感染したとしても症状に気づかないまま治ってしまう事が多いようです。
小さなお子さんはまだ免疫力が低いため、感染する可能性が高く、発症した場合は深刻な状態となるので注意が必要です。
その他にも鳩の糞から子供に伝染する感染病では、トキソプラズマ症が挙げられます。
トキソプラズマは、鳩の糞をはじめ、家畜の肉や土の中にも生息するありきたりの寄生虫のようです。寄生虫と言っても小さな単細胞動物で、目に見ることはできません。
日本では大人のほうが感染率が高いようで、健康な大人であればまったく問題ありません。
しかし、妊娠中の女性が感染した場合は、それが胎盤を通じて胎児に感染し、お腹の子供が亡くなってしまったり、胎児の脳や眼の障害などが生じることがあります。
また、感染しても何も症状がないまま出生し、成長するにつれて網脈絡膜炎による視力障害などの症状が出る場合もあるそうです
まとめ
近年、特に鳩の被害が目立つために、感染症の原因の焦点が鳩に置き換えられる傾向がありますが、クリプトコックス菌もトキソプラズマ菌も従来土壌に広く分布している菌で珍しいものではないと知りました。
しかし、妊娠中の女性がや小さなお子様が訪れる公共施設や病院などは、鳩対策を行う配慮が必要ですね。
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