公園などでよく見かける鳩はドバトという種類の鳩で、体の色はグレーが多いですが、茶色や、白と黒のまだらなどもいます。
しかし、思い出してみると身体の色は様々でも、足の色はほとんどの個体で赤やピンク色をしているのではないでしょうか。
どうして鳩の足は赤いのか、それは、足を通る血管や血液の色が透けて見えているからなのです。
鳩は足が冷えやすい
鳥だけではありませんが、ほとんどの動物は天敵に襲われた時にすぐ逃げられるよう、身体の状態を常に万全に整えておく必要があります。
鳩の場合は、すぐに飛び立てるようにと体温を上げておく必要があり、そのために身体を羽毛で覆って体温が低下しにくい構造を作っています。
しかし、足の部分には羽毛が生えていませんよね。そのため、身体部分で温まった血液を多く流して、足の冷えを解消させているのです。
また、血管の構造も独特で、身体で温められた血液を足へと運ぶ動脈と、足を巡って冷えた血液を心臓へと戻す静脈とがネット状に絡み合っています。これらの血管は密接していて、それぞれの血液がすれ違う時に、お互いの血液でその温度を調節しているのです。
そのため、足に運ばれる血液も心臓に戻る血液も、温か過ぎず冷た過ぎずのちょうど良い温度になって運ぶことができるのです。
鳩の血の色は美しい!?
美しいルビーを表す言葉に「ピジョンブラッド」という言葉があります。これは直訳すると「鳩の血の色」となりますが、やや濃い赤色で黒味が少なく、内側から光り輝くような美しいルビーに付けられます。
このピジョンブラッドと称されるルビーは主にミャンマーで産出されるようですが、それだけ鳩の血の色は美しいという認識なのかもしれませんね。
まとめ
鳩の足が赤く見えるのは、そこを通っている血液や血管の色が透けて見えているため。
鳩は体温が低下しないようにと身体を羽毛で覆っていますが、足の部分はむき出しのため、より多くの温かい血液を流して温める必要があるのです。
血管の構造も、足や心臓にちょうど良い温度の血液を送るために独特の作りになっているのが面白いですね。
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