日常生活でよく見かける鳩ですが、いつも首を動かして歩いている姿を目にします。
首が揺れる動作を見慣れすぎてしまい疑問に感じませんでしたが、なぜ鳩は首を動かしながら移動するのでしょうか?
鳩の首が動く理由を調べてみました。
今だに未解明。鳩の首の動きに秘められたワケとは。
まず、鳩の首の動きについてですが、単純に前後に振っているわけではないようです。
よく観察すると、頭は停止、前進、停止を繰り返しており、地形に対して動きが止まる時間があります。停止している姿を見ると、何かを確認している様子が伺えます。頭を振るのは視力に関係することかもしれない。そう考え、鳩の動きを研究する人も少なくありません。
1970年代に、イギリスの研究者がジュズカケバトで首の動きの研究をしています。
鳩をランニングマシンに乗せ、体が前にも後ろにも進まない状態にすると、首を振らなかったそうです。
ですが、同様に歩かせながら周囲の景色を後ろに動かすと首を振ったという内容が残っています。
このことからも、鳩の視覚と首の動きを関連付けた上で、その謎を明らかにしようとしていることが分かります。
鳩の首が動く理由は諸説あります。
最初に、鳩は片目だけで立体視をするために首を動かしてるという説です。
鳩は頭の両側に目がついており、外敵が近づけばその広い視野からすぐに察知することが可能です。ですが、片目だけでは対象までの正確な距離が分からず、立体視ができません。
そこで首を振ることで立体視を実現してるのです。
頭を前と後ろに倒すことにより、それぞれの映像を左目の映像と右目の映像だと判断し、擬似的な両眼立体視を行なうのです。
擬似的なのは、片目で時間差をつけて映像を捉えているからです。
鳩は歩きながら餌を探すため、立体視の能力が必要なのではないでしょうか。
一方で、物をはっきり見るために首を振っているという説もあります。
人間は眼球運動をするため、目で景色や物を追うことができます。ですが鳥は目を少ししか動かせないため、補佐として首を動かしているのではないかという考えです。
首を停止する時間を設けることで、周囲の状況を確認しているのではないかとされています。
さらに視覚ではなく、歩行を安定させるためだとも言われています。
鳩の首振りは重心移動に関係しているという考えです。
片足立ちの時に頭を止め、両足をついて片方で地面をける時に首を前に伸ばすことから、歩行を安定させるためではないかとされています。
歩くごとに頭の位置を固定するこの動きは、聴覚も安定させているのではと考えられています。
このようにあらゆる説が出ていますが、今だにその理由は解明されていません。
多くの人が鳩に興味を持ち、様々な研究が行われてきました。正確な理由が分からなくても、その奥深さを感じることができるでしょう。
あなたは鳩の首が動く理由は何だと思いますか?
まとめ
鳩の首が歩くたびに動くのはよくある現象です。
ですがそれを科学的に証明しようとすると難しく、今だにその理由は謎に包まれています。
身近な生き物の生態が解明されていないことに面白みを感じます。気になるようでしたら、鳩の首の動きを研究してみれば、新たな発見があるかもしれませんね。
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