都会では多くの鳩(主にドバト)が見かけられます。それはなぜなのでしょうか。鳩の増加を抑えるにはどうすればいいのでしょうか。鳩の天敵などについても調べてみました。
鳩が増える理由とは
鳩の繁殖力
鳩が増える自然・生態的な理由として,まずあげられるものが「鳩の繁殖力の高さ」です。
ドバトの繁殖期は一般に3月~11月頃までで,他の動物に比べてかなり長いようです。
その間に平均で5回,多いときで7回も卵を産みます。この頃では室外機や発熱する機器などが増えて暖かく過ごせる環境が増加し,冬場でも卵を産めるようになってきました。
また,ヒナを育てている間に次の産卵を行い,育児と抱卵を同時に行い,1年により多くの繁殖が可能となってきています。
ドバトは群れで行動するため,番によって警戒することも繁殖力を高く保つ要因になっています。
鳩の天敵
一方,鳩の増加を抑える天敵も存在します。
鳩の天敵はワシ,タカ,フクロウ,カラス,ネコなどがありますが,人間の生活圏では普通ワシ,タカ,フクロウなどはほとんどいません。
従って,天敵となり得るのはカラスとネコくらいでしょうか。
しかし,ネコの場合,町中ではゴミなどのネコの餌が豊富なため,鳩を食べることはほとんどありません。
このようなことから,ドバトの天敵は非常に少ないと考えられます。
なお,キジバトは人間から食べられることがあるようですが,ドバトを食べる文化はないので,人間はドバトにとって天敵とはなり得ません。
鳥獣保護法
人間が関与して増える理由があります。その一つが鳥獣保護法です。これは,日本国内の鳥獣の保護と狩猟の適正化を図る目的で環境相によって制定されました。
この法律の対象となるものは,野生の鳥類とほ乳類で,ドバトも含まれています。そのために,捕獲したり卵を捨てたりすることも含めて,駆除することは禁止です。
違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。
また,キジバトは狩猟鳥獣として許可されていますが,ドバトは許可されていません。この鳥獣保護法以外では,人間が餌を与えたりして,鳩の餌になるものが多いということです。
そして,近年,ビルやマンション,工場や倉庫などが増えて,ベランダの室外機の裏とか屋上の給水器の下など,周囲を何かで囲まれた鳩が好む空間が増えていることも原因です。
まとめ
鳩が増えれば,糞による被害が増して人間の健康にも大きな悪影響を与え,鳴き声などで周囲に迷惑がかかりますので,人間サイドも鳩の増加を防ぐ努力をする必要があります。
安易に餌を与えたり,ベランダなどに巣を作った鳩を放置しないなどの姿勢が大切ではないでしょうか。
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