鳩に限らず、鳥類は人間と同様に、視覚を主体に認知活動をしていて、昼行性という共通点があります。だから、生物の進化の中で、人間だけが突然に優れた脳と心を持ったわけではなく、他の動物も人とは違った形で脳や心の機能を備えているのではないか、と考えられます。
鳩の脳みそと大きさ
脳化指数
脳化指数は、脳の重さと体重から、式で算出される値であり、体重が大きいほど脳も重くなる傾向があります。動物の知性の指標としてハリー・ジェリソンが1973年に考案しました。
脳の大きさを測定するのに、一般的にはこの脳化指数を用いられます。
この脳化指数は、その体重に見合った脳の大きさに比べてどのくらい大きい脳を持っているのか示しているだけで、それが等しければ同程度の知性であるという先験的な理由は乏しいです。
算出
脳の重量はアロメトリーに従い、全体重の冪に比例する傾向にあります。脳化指数の提唱当時は、体重の2/3乗に比例すると考えられていました。
そのため脳化指数は、脳の重量を体重の2/3で割り、適当な係数を掛けた値で表わされていました。
その後より詳しい計測・解析の結果、この冪指数は3/4乗と判明したため、2/3乗を使った脳化指数には、体重が大きい動物ほど過大に見積もるバイアスが少し(体重10倍で+21%、1000倍で+78%)あります。
脳化指数は単独の数値に意味はなく、比較にのみ使われ、そのため、全体に掛ける係数は、任意に決められます。
ジェリソンが最初に使った、猫のEQを1とする算出式が一般的です。
鳩の脳化指数
鳩の脳化指数はどれだけなのか、データー的には鳩の脳の重さは2.3g、脳化指数は、0.04です。
では他の主な鳥たちと比べて見ると、鳥類の中でも知能的といわれているカラスは、脳の重さ14g、脳化指数0.16、後、スズメ脳の重さ1.2g、脳化指数は0.12、鴨の脳の重さは5.9g、脳化指数は0.05、鶏の脳の重さは3.6g、脳化指数は0.04というデーターが残っております。
まとめ
とても知能的なカラスは、脳の重さも、脳化指数も大きいと言えるのですが、
例えば、今回例にあげた鳥類の中でスズメは脳の重さでは鴨に劣っているが、脳化指数はスズメのほうが勝っています。
この結果からしても、脳の重さ=知的とは、考えにくいと思います。
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