鳩を飼育する際、どのような餌を与えればいいのか。また,ヒナのときなど、餌を食べない場合はどうすればいいのかについて学びました。
鳩の餌について
鳩は本来,植物の種子,穀類,豆類などを食べて生きています。
日本には郊外に多い野生のキジバトや市街地に多いドバトなどがいますが、基本的に山や樹木に存在する植物を食べ、鳩の種類によって本来の食べ物に大きな違いはありません。
一般的に,エンドウマメ,ヒエ,ムギ,アワ,トウモロコシ,ヒマワリの種,麻の実,パンプキンシードなどを食べ,新鮮な水を飲みます。
食べないときは
飼っている鳩のヒナが餌を食べないときは、餌の入れ方が浅すぎてヒナの食欲が刺激されず、餌不足に陥っているケースが多いようです。
「口を開けないから食欲がないのだろう」,「それくらいしか食べないものなのだろう」,「元気そうだから大丈夫だろう」などといって,食欲がないヒナをそのままにしておくと、脚や翼、目の異常などが起こり、ヒナの命にも関わってくるので十分に注意して下さい。
野生の鳩と飼育している鳩は、特にヒナの時期は、全く別の生き物と思って手間をかけ育ててあげましょう。空を飛べる身体を作ってあげられるかどうかは,育てる人の手にかかっています。
ヒナに餌を与えるときは,ストローを斜めに切って,とがった先をなめらかに切り取り,「へら」のような形にします。その先で餌をすくって食べさせます。
ストローへらの代わりに,大きめの耳かきや割り箸などで作った「木べら」を使ってもいいようです。それらの色が親鳥のくちばしの色に近いためか,ヒナたちがより安心してくちばしを開くそうです。
ペットショップでは,「育ての親」などの専用の給餌器も売っています。
また,動物病院などでは,シリンジ(注射器の筒)も置いておあり,適当なサイズのものを選ぶことができます。
ヒナは口の中に餌を置いただけでは食べることはできません。親鳥はヒナの口の中に頭を突っ込むようにして餌を与えます。
親鳥のくちばしはヒナの喉の奥まで届き,喉の奥を刺激するのです。これによってヒナは餌を食べることができます。ですから,ヒナの喉の奥深くまで給餌器を差し込んであげて下さい。餌に甘みを付けてやると,餌と認識して,次第に自分から口を開けるようになるようです。
口を開けようとしないヒナは,強制的に食べさせないとどんどん弱って亡くなってしまいます。
このような場合は,くちばしの端をこじ開けて,強制的に餌を食べさせます(強制給餌)。
このときにも,餌を喉の奥深くまで差し込んで喉を刺激し,おいしい餌だとわからせることが必要です。
鳥にはくちばしの中央近くに小さな鼻の穴があるので,餌やりの際にこれを餌でふさがらないように注意しましょう。
餌を与えた後には必ず,ぬるま湯で湿らせたガーゼや柔らかい紙で,身体について餌を拭き取って下さい。
まとめ
成長した鳩の場合,餌を食べない場合は病気や怪我が原因である場合もあるので,動物病院で診てもらうことも必要です。
そのような危惧がないと判断した場合は,砂糖水などをスポイドで与えると飲む場合があります。
あるいは,人肌に温めたポカリスエットなどをくちばしに横にして隙間に垂らすようにして飲ませて下さい。
体温を維持させることもできます。そして足下に鳩の餌をまきます。
それでも自食しなければ,鳥用のパウダーフードを人肌のお湯で溶いて,シリンジなどで飲ませてもいいかと思います。
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